プロセキュート


【第155回桂冠塾】実施内容
今月の本: 『ある町の高い煙突』(新田次郎)
実施日時: 2019年6月22日(土)14:00~17:00
今月の会場: 勤労福祉会館 和室(小)
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分
参加費 : 350円(会場費・資料コピー代に補填します)
懇親会 : 終了後希望者で懇親会を行います(会費2500円程度)
作品の時代は明治36年から始まります。
主人公の関根三郎は代々入四間の村の名主を務めてきた郷士の息子で、四里離れた常陸太田の中学校の通っている。時代が変わって所有の土地は少なくなっているが村の農民達の信頼が厚い地元の名家の跡取りである。

三郎の村から一里足らずに天正19年頃から採掘が続く赤沢銅山があった。
ある日、銅山のスウェーデン技師が村を訪ねてきた。彼が言った「煙による何らかの悪い影響」という言葉が三郎の心に残る。

赤沢銅山の経営者は変わってきていたが、明治38(1905)年に日立鉱山として操業が開始される。大量採掘によって煙害が発生。亜硫酸ガスが山を枯らし、農民たちの命である農作物と生活そのものを奪っていく。
工業化と自然破壊が大きな社会問題化していく時代。富国強兵、殖産興業に突き進む日本。足尾銅山や別子銅山の先例もあった。

それぞれの思惑と利益が完全に相反する中で、三郎達はどのように思索し行動していったのか。
対立しかない現状に立ち向かい、協調と解決のために奮闘する地元住民たちと日立鉱山の苦闘のドラマが綴られていく。

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