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『上杉鷹山』(童門冬二) |
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実施日時: |
2006年4月22日(土)14:00〜17:00 |
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実施会場: |
中央区・堀留町区民館 5号室 |
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今月の本は『上杉鷹山』(童門冬二作)です。
藩返上しか選択肢がないというまでの状況まで追い詰められた米沢藩の再建を成し遂げた人物として知られる上杉鷹山。
内村鑑三が『代表的日本人』で取り上げた5人の一人としても有名な人物です。
童門冬二さんの作品はとかくビジネスマン向けの書評の取り上げられ方をすることがあり、この『上杉鷹山』もそのような印象を持っている方も少なからずおられると思います。
そうしたイメージだけではない鷹山の生きた軌跡を追いながら、生きることの意味も問い直してみたいと思いました。
当日は参加者が少なくて3名で開催しました。
物語全体を俯瞰したのちに章立てに沿ってひとつひとつ進めていったのですが、最後は時間切れになってしまいました。
やはり参加したメンバーとしては現在自分が置かれている現実の会社での仕事とオーバーラップする出来事が多く、様々な側面でのディスカッションがありました。
また当時の状況をより正確に把握するために数値が表記された資料や地図などをあつめて確認しあいました。
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http://prosecute.way-nifty.com/blog/2006/04/post_6abf_1.html
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当日の話題より |
・上杉治憲(鷹山)が火種を分けるシーンの重要性。しかしこの逸話は事実かな?
・治憲が若さの割りに余りにも分別がありすぎる。米沢藩に来るまでの来し方をもっと知りたい。
・抵抗勢力も立場が変われば忠義者、実直な官吏だ。何に立脚するのか、何を譲れない原点、基準とするのかが人生を分ける。
・当たり前のことを持続する力が大切だ。ことのほかこれができない人が圧倒的に多い。
・付加価値の高い仕事をする。これは人生全般に通じるのではないか。もっと価値のある人生を送ろう。そして何が本当に価値ある人生なのか、もっと思索を続けよう。
・火種は燃える人の心の象徴。だれもが炭は持っている。そのことを信じぬくこと。そしてそれに火をつけることができるかどうか。
・魔は天界に住む。有頂天の言葉もあり。調子がいいと思い込んだ時が一番危険な時だ。
・改革は一辺倒には進まない。少し前進すれば予想しない困難が次々と現れてくる。
・その困難がその事業をより強固なものにする。人生はまさに困難をこり越える壮大な事業、闘いだ。
・困難を避けることは問題解決の先送りでしかない。いつかは乗り越えなければならない。そうであるならばより迅速に自らの意思で困難に立ち向かう勇気が人生を開く。
・しかし稚拙では問題は解決しない。より深い理念哲学と実践の力が成敗を分ける。
・新しい考えでも確立した瞬間から既成概念になる。常に革新する生命の柔軟性が物事を解決に導く。
・竹俣当綱の堕落は生々しい。物悲しい。しかしこれが権力の魔性そのものだ。私達も心して律していかねばならない。
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ストーリー構成
【上巻】 |
【下巻】 |
1章 池の魚たち
2章 冷メシ派登用
3章 人形妻
4章 断行
5章 板谷峠
6章 灰の国で
7章 小町の湯
8章 鯉を飼おう
9章 神の土地
10章 さらに災厄が
11章 江戸
12章 重役の反乱
13章 処分 |
1章 新しい火を
2章 募金
3章 そんぴん
4章 なかま割れ
5章 普門院
6章 きあぴたれ餅
7章 原方のクソつかみ
8章 赤い襦袢
9章 暗い雲
10章 地割れ
11章 竹俣処断
12章 伝国の辞
13章 改革の再建
14章 鷹の人 |
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