今月の本: |
『平気でうそをつく人たち』(M.スコット・ペック) |
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実施日時: |
2009年3月28日(土)14:00〜17:00 |
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今月の会場: |
西武池袋線中村橋駅・徒歩5分
サンライフ練馬・第二和室 |
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「虚偽と邪悪の心理学」の副題がつけられた本書は1983年に出版されたスコット・ペック氏による著作である。ペック氏は『愛と心理療法』のベストセラーをもつ現代アメリカを代表する心理学者、心理療法士である。
本書も発売当初から大きな話題となったが、「はじめに-取扱いに注意」の冒頭の一文「この本は危険な本である」は特に有名となった。
原題は『People of the Lie』であり直訳すると「うそをつく人達」となるので「平気で」という邦題の表現は意訳と言えるが、読者の関心を惹くタイトルになっている。
なぜ人はうそをつくのだろうか。
また、日常的にうそをつくことに罪悪感を感じない人とそうでない人との違いはどこから生まれているのだろうか。
昨今の政治家の強弁ともいえる記者会見などはその端的な一例といえるが、それよりももっと身近な知人達にその姿をみることが多くなったように感じるのは私だけだろうか。
本書の目的は邪悪な人間を糾弾することではない。
また書かれている主張や分析が正しいと断定することも危険かもしれないが、私達一人一人がより良き生き方を模索する途上の問題提起になるのではないかと感じている。
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http://prosecute.way-nifty.com/blog/2009/04/48-8cca.html
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【当日配布の資料より】 |
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?.作者:M.スコット・ペック(M.Scott.Peck, )
1936年生まれ。ハーバード大学で社会関係学修士号取得。卒業後、コロンビア大学での医学部進学課程を経て、63年にケース・ウェスタン・リザーブ大学で医学博士号を取得する。ベトナム戦争時、9年間にわたって米軍に精神科医として勤務した後、1972年にコネチカット州ニュープレストンで精神科クリニック(心理療法カウンセラー)を開業。同州ニューミルフォード病院精神神経科クリニック所長も務める。
1978年に刊行した『The Road Less Traveled』(邦訳:『愛と心理療法』、創元社)は、13年連続でニューヨーク・タイムズ紙ベストセラーにランクインするという大記録を樹立する。1983年『People
of the Lie』(邦訳『平気でうそをつく人たち』)発刊。1984年に、コミュニティと世界の平和・理解を促進するための非営利団体「コミュニティー・エンカレッジメント財団」を設立し、ワークショプや講演などを行いながら文筆活動を続ける。
2005年逝去。
?.章立て
第一章 悪魔と取引した人
・ ある脅迫神経症患者の場合
第二章 悪の心理学を求めて
・ モデルと神秘について
・ 生と死の問題
・ ボビーとその両親
・ 邪悪と罪悪
・ ナルシシズムと意志
第三章 身近に見られる人間の悪
・ ロジャーとその両親
・ ハートレーとサラ
・ 精神病と人間の悪
・ ブードゥー教の夢
・ クモ恐怖症
第四章 悲しい人間
・ はじめに混乱あり
・ 子供か大人か
・ 自分だけのやり方
・ すてきな機械の夢
・ 勝利なき戦い
・ 邪悪と権力
第五章 集団の悪について
・ ソンミ村虐殺事件
・ 個人の悪と集団の悪
・ 集団の責任
第六章 危険と希望
・ 悪の心理学の危険性
・ 愛の方法論
?.ケーススタディの登場人物
? 脅迫神経症患者 ジョージ
? ボビーとその両親
? ロジャーとその両親(R夫妻)
? ハートレーとサラ(夫婦)
? 有能な教師 アンジェラ
? クモ恐怖症 ビリー
? シャーリ―ン
◆ ソンミ村虐殺事件
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