■今回のポイント
今回のポイントは、不確定な消費者行動をどこまで法則的に捉えることができるかという問題へのアプローチでもあります。
消費者の購買行動を100%解明することは至難の業です。
それは、想定外の行動をとる消費者が存在するからであり、消費者自身がなぜその行動を行なうのか、説明ができないケースが多々発生するからだと言えます。
しかし、すべてを説明できないからといって、購買行動への考察を適当に行なっていたのでは、事業を成功させる確率を高めることはできません。
考察のポイントは
1)購買行動に影響を与える主な要因を的確に把握する
2)購買決定に至る購買プロセスを解明する
3)個々のケースに当てはめて現実的な購買行動モデルを策定する
ことになるでしょう。
そのうえで、購買行動モデルで把握できる消費者の割合を把握しながら、事業に活用することが必要になります。
こうした考察を行なう場合に留意しなければならないことが少なくとも二つあると私は思います。
ひとつは、机上の空論にならないよう、具体的な事例を想定しながら考察を進めること。もうひとつは、思い浮かべた事例に囚われると他の状況の事業に対応できる考察ができなくなるという点です。
より具体的に、かつ、よりフレキシブルに考察を行なう。
これも事業経営の必要要件であると感じます。 |
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