今月の本: |
『罪と罰』(ドストエフスキー) |
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実施日時: |
2010年4月24日(土)14:00〜17:00 |
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今月の会場: |
西武池袋線大泉学園駅・徒歩3分
勤労福祉会館 和室(小) |
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参加費 : |
350円(会場費・資料コピー代に補填します) |
懇親会 : |
終了後希望者で懇親会を行います(会費2500円程度) |
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舞台は帝政ロシアの首都・サンクトペテルブルク。
主人公は貧困に苦しみながら法律を学ぶ学生ロマノヴィチ・ラスコーリニコフ。彼は故郷に住む年金暮し母と住み込みで働く妹からの僅かな仕送りで学業をつづけていたが窮迫が極まって大学に行けなくなり身の回りのモノを質草に老女アリョーナから金を借りる生活に堕していた。彼の意識はこの老女を制裁することが社会的善であるという方向に急激に傾いていく。一つの微細な罪悪は百の善行に償われ、選ばれた「非凡人」には社会的道徳を超越する権利があるという論理にとらわれた彼は、老女アリョーナの殺害を計画。多少の逡巡があるがそれらを乗り越えて殺人を実行する。しかしその場には外出して不在であるはずの老女の妹がいて、その妹までも殺害してまう。
想定外の殺人を実行してしまったラスコーリニコフは罪の意識に苛まれ、精神の均衡が破壊されていく...。
そんな彼を敏腕の予審判事ポルフィーリーが追い詰めようとする。
娼婦ソーニャの生き方に出会い、犯罪を犯したラスコーリニコフはみずからの人生の決断を下そうとする。ラスコーニコフをはじめ登場する一人ひとりに語りつくせない人生があると感じさせるこの作品のクライマックスは...。
ロシア文学は難しいという先入観をあっさりと拭い去ってくれるのがドストエフスキー作品と言えると思わせるほど、ストーリー展開も素晴らしい作品です。
是非一読をお勧めしたい珠玉の一冊です。
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http://prosecute.way-nifty.com/blog/2010/05/61-9b3a.html
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